第8回
一般教養科目公開講座
於:SAYAKA小ホール
平成21年1月15日
ひとりでできるトレーニング
~寝込まないための効果的なダイエットとトレーニング~
大阪府立大学総合教育研究機構
健康・スポーツ科学研究室 講師
吉武 信二 氏
講演要旨 生涯自立した健康生活を実現するためには、積極的な身体の自己管理が重要です。ここでは身近な日常である食事・生活習慣を総合的に自己評価する方法を紹介し、望ましい身体組成の獲得から寝込まない生活をめざします。 |
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日常生活において健康維持に努める際、意外と知られていない身体の基礎的な仕組みを理解した上で、正しく安全で効果的な体脂肪のコントロール方法について考えることは大切である。 生活リズムや食物、運動の好き嫌いなどが個人個人で異なるので、自分にあった健康維持の方法を見つけ出すように努めよう。 |
そのためには・・・ 消費活動を無視してダイエットの成功はありえない。 身体の仕組みを知らずに、むやみにダイエットの努力をしてもだめ。 ●なんのためにウェイトコントロールするのか? ●体重の中の何を増やし、何を減らしたらいいのか?・・・など体重の構成要素や蓄積、消費の仕組みをしっかり理解したうえで取り組む必要がる。 では、 ●通常やってはいけないダイエットがある。それは、摂取制限のみのダイエット。 これにより、 1.拒食症や、 2.ダイエットの開始時より体重が増えるリバウンドなどがでてくる。 |
では、 どんなダイエットがいいのか? |
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筋肉を減らしてはダメ。意味がないだけでなく、基礎代謝量をはじめ消費エネルギーが低下し、脂肪を減らす上でマイナスになる。 | |
筋肉について |
脂肪について |
効果的な脂肪減量のポイントとは? |
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○外部から必要以上に脂肪酸を増やさない | ○体内の皮下脂肪転換率を下げる(分解率を上げる) |
○体内で脂肪酸をエネルギー源として燃焼させる | ○体内の筋肉量を増やし、基礎代謝量を上げる |
←脂肪が減っていく模範的なパターン ←脂肪が増えていく代表的なパターン ←お相撲さんのパターン |
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(効果的な脂肪減量のまとめ) ●ウェイトコントロールを行う上での基本的な注意事項 |
①安全で健康を害さないこと(無理な絶食、誤った食生活、拒食症、栄養不良の防止) *摂取のタイミングに気を配り、摂取量(食事)の制限よりも消費量(運動)の増大に重点をおく ②比較的ストレスの少ないこと(少ない努力で効率的にする。精神的ストレス病の防止) *100点を狙うのでなく、80点をめざす ③長く続けること(習慣化する) |
●効果的な脂肪減量の生活上のポイント |
①朝食をしっかりたくさん食べる(夜に食べれない好きなものを中心に献立を組む) ②食後にカフェイン(コーヒー、紅茶、烏龍茶等)を砂糖抜きで摂取する ③間食、夜食を絶滅させる ⇒ 1日の中で食べるチャンスは3回!(アメ一つも許さない徹底さが大切。次の食事時間までまで我慢) ④早めに夕食(夕食後は活動的に過ごし、就寝までにできるだけ長い時間をとる) ⑤日常生活の中で運動量をしっかり確保し、低負荷で長時間の運動を取り入れる(積極的なスポーツ活動への参加。運動の習慣化。通勤通学での積極的な歩行等) ⑥筋力トレーニングをし、筋肉をつける(基礎代謝量の増大) |
運動の具体例 ①ウォーキング(脂肪燃焼運動)・・・歩行のポイントは、普段より靴一足分大またで歩く ②筋トレ(筋肉増量運動) ・・・500mlのペットボトル(水を入れれば500グラム)でもいいから負荷をかけて実施するのが効果的 ③ストレッチ(柔軟性向上運動)・・・10秒間の3セットでも効果あり(下の写真) 要は、①運動だけ食事だけで痩せようとせず総合的にやる ②摂取より消費の拡大を意識する ③無理をせずできる範囲で長期的に継続してやる ことが大切である。 「一人でできるトレーニング」という今日のテーマに適した ”自採えっと”(自己採点式ダイエット)を、資料の最終ページに付けたので活用されたい。詳細は著書「成功する自己採点式ダイエット」(発行所:大学教育出版)を参照されたい。 |
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