今日のタイトル、『50+』はドイツで使われている言葉です。
それと、〜すてきに 元気に〜を掲げましたが、これは、元気である熟年の方々をターゲットとした朝日新聞の夕刊紙面「ほがらか欄」の長尾編集次長がタイトルの生みの親です。 昨年の「体操フェスティバルOSAKA]のタイトルでもありました。
辞典には、「すてきに」は、心を惹き付けられるほど優れている様子。「元気に」は健康で勢いのよいこととでています。 これは日常生活に溶け込んだ言葉ですが、健康で勢いのいい状態は、元気にという大事な意味合いを持っているものだと思います。
スウェーデンに滞在した折のアンケートで、
AAA
「貴方はなぜ体操をするのか」、
BBB
「人生の中で一番大切なのは何か」に、ついて尋ねました。
前者についての最も多い回答は、「すてきに立っていたいから」つまりその人の立ち姿が、周りの人にもいい立ち姿であると思われたいからでした。
後者については、「 自然に帰って体を動かす事」、つまり自然と身体の共生でした。
冒頭で述べました「50+」との出会いは、ドイツです。 シニア活動の「50+」とは、50を過ぎたらこれからの自分の人生のために身体をうごかそうとの意味だそうです。 一番素晴らしい人生にしなければならない年齢の50歳から取り掛からなければならぬ意味合いの「50+]というわけです。
ドイツのヘルツの宿屋で看板に「50+」を見つけました。 その意味は、50歳以上の方々に「貴方がいい滞在をしていただけるよう、また貴方がここで何をしたいと思っているのか、このホテルではそのお手伝いをします」よとの事でした。 50歳以上の方々が、その後の人生を充実させるために考えている事にたいして協力をすると掲げているのです。
さて、自分の今の身体の現状をチェックする項目をレジメに載せました。日常活動体力テスト(ADL)をご覧ください。 12の問いがあります。
1. 休まないでどれくらい歩けるか。
2. 休まないでどれくらい走れるか。
3. どれくらいの幅の溝だったら飛び越えられるか。
4 階段をどのようにして昇るか。
5. 正座の姿勢からどのようにして立ち上がれるか。
6. 目を開けて片足で何秒くらい立っておれるか。
7. バスや電車で立っていられるか。
8. 立ったままでズボンやスカートをはけるか。
9. シャツの前ボタンをかけたり外したりできるか。
10. 布団の上げ下ろしができるか。
11. どれ位の重さの荷物なら10メートル運べるか。
12. 仰向けに寝た姿勢から手を使わずに上半身だけを起せるか。
上記の質問の意味は、
問1〜問2⇒ 自分の身体の移動能力をはかります。
足と肺臓と心臓の働きを示します。
問3〜問5⇒ 膝を伸ばすときに必要とする力が機能しているかをはかります。
問6〜問8⇒ 自分の身体の操作能力をはかります。
問9 ⇒ 指先の操作能力。 脳の働きと関係があります。
問10〜問11⇒ 背中の力と足の力をはかります。
問12 ⇒ 腹筋力をはかります。
人間の身体機能は、加齢と共に低下してゆく方向を覆すことはできませんが、自分達の努力でその低下を少なくさせることができます。、どうゆう努力をすべか、工夫する点に話題を変えたいと思います。
それは、動ける力を維持すること、活動力を生み出す筋肉の力を衰えさせないことです。
Power Point(スライドによる投影)画面での説明
対策としては、今もっている筋肉をこれ以上減らさないように、活動のチャンスを与えて、なるべく減り方が少なくなるように工夫することです。
問題は生活の中であまり使われていない筋肉です。これを現状維持させるためには、減り方の激しい筋肉をよく知り、それが働いている場面を大切にして、体を動かすようにしたいものです。 腹筋、膝を延ばすときに使う筋肉などがそれです。
私達が楽なように楽なようにと生活している場面では、筋肉はゆるんだままでいられるわけです。 筋肉が働く状況をつくり、筋肉を動かすと、筋肉はギュウッと力を入れながら硬くなります。 この筋肉を働かせるチャンスを作ってやっていただきたいのです。
とても大切なチャンスがあります。 それは、日常の心がけで身体を動かすことのできる最大のトレーニングである【階段の上り下り】です。 平らな所でない点が、曲げていた膝を伸ばす運動になります。 足にとってはこれ以上のトレーニング機器はありません。 各家庭や、デパート、駅の階段がそれです。 足にとっては、大変栄養価の高い運動になりますので、今日お見えになった皆さん、ぜひこの事をお土産としてお持ち帰りいただき、平素の心がけの中に入れて活用してください。 ただし、ひざに過剰な負担がかからないように、適度におこなうことが大切です。
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